個人型確定拠出年金(iDeCo)と名前が似ていますが、同じ確定拠出年金でも何が異なるのでしょうか?
本記事では、企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金(iDeCo)の制度の概要や違いを紹介していきます。
目次
個人型確定拠出年金(iDeCo)との違い
まずは、それぞれの制度の概要を比較してみましょう。
企業型DC | iDeCo | |
---|---|---|
掛金の拠出者 | 会社 (加入者が掛金を上乗せする「マッチング拠出」もある) | 加入者 |
毎月の掛金の上限 | 毎月27,500円 または55,000円 (会社の制度により異なる) | 毎月12,000~68,000円 (加入者により異なる) |
加入できる年齢の上限 | 70歳まで (会社により異なる場合もある) | 65歳まで |
運用する金融機関 | 会社が指定する金融機関 | 自分で選んだ金融機関 |
運営にかかる手数料 | 会社が負担 | 加入者が負担 |
基本的にはiDeCoの企業版であるため、以下の共通点があります
- 加入者が自ら商品を選択・運用し老後資金を作る
- 掛金は全額所得控除になる
- 運用益は非課税になる
- 受け取る際の税制優遇処置がある
- 60歳以降に受け取れる
iDeCoの詳細については別記事「自分で年金を運用する制度、iDeCo(個人型確定拠出年金)とは何か?」も合わせてご覧ください。
企業型DCを利用する際の注意点
会社が指定する金融機関の運用商品を事前に調べて、自分が選びたい商品があるか確認しておきましょう。
もし、取り扱っている商品に満足できない場合はiDeCoを利用することも検討しましょう。(iDeCoなら自分で金融機関を選べます)
企業型DCとiDeCoを併用する場合
2022年10月に、これらの併用が可能になるため制度が使いやすくなります。
併用する場合は、毎月の掛金の上限を確認しておきましょう。
企業型DCのみ加入 | 企業型DCと 確定給付型年金に加入 | |
---|---|---|
企業型DCの掛金 | 55,000円 | 27,500円 |
iDeCoの掛金 | 20,000円 | 12,000円 |
合計 | 55,000円 | 27,500円 |
それぞれの掛金の合計が上限を超えないように注意します。
例えば、企業型DCのみ加入していて掛金が4万円の場合、新たにiDeCoを初めても掛金は1.5万円までとなります。(合計は5.5万円までのため)
注意:マッチング拠出を利用している人はiDeCoを利用できない
現時点では、マッチング拠出を利用している方はiDeCoを利用することができません。
そのため、会社の拠出額が2万円未満の場合はマッチング拠出をやめて、iDeCoを利用することでより多く拠出することができます。
まとめ
- 企業型DCはiDeCoの企業版
- 掛金や運営手数料などを会社が負担してくれる
- 2022年10月から企業型DCとiDeCoの併用が可能になる
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