個別株に投資する際にはビジネスモデルや財務状況などの分析を行い、倒産リスクが低く成長性のある企業に絞って投資したいですよね?
とは言っても、企業分析の手間も最小限にしたいところ…
そんなときにオススメなのが、高財務かつ高配当な企業にまとめて投資できるETFの”HDV”です。
本記事では、米国高配当ETFの中でも人気な”HDV“について紹介をしていきます。
HDVの概要
HDVの基本データを以下にまとめました。
資産運用会社 | ブラックロック |
設定日 | 2011年3月 |
銘柄名 | iShares Core High Dividend ETF; iシェアーズ コア米国高配当株 ETF |
連動指数 | Morningstar Dividend Yield Focus TR USD |
組入銘柄数1 | 75 |
配当利回り2 | 3.67% |
経費率 | 0.08% |
2配当利回りは直近1年間の配当金を株価で割った値
提供は米国の3大資産運用会社の1つであるブラックロックです。
大きな特徴としては連動する指数です。モーニングスター社独自のモデルで企業がスクリーニングされており、比較的財務が健全で高配当な銘柄を組み入れるようになっています。
さらに、経費率の低さも文句なしです。
構成上位10銘柄
HDVへの組入比率がTOP10の銘柄について見てみましょう。
ティッカー | 社名 | セクター | 組入比率[%] | |
---|---|---|---|---|
1 | XOM | Exxon Mobil Corp. | エネルギー | 9.80 |
2 | JNJ | Johnson & Johnson | ヘルスケア | 6.68 |
3 | CVX | Chevron Corp. | エネルギー | 6.22 |
4 | PG | Procter & Gamble | 生活必需品 | 5.02 |
5 | MRK | Merck & Co. Inc. | ヘルスケア | 4.43 |
6 | PM | Philip Morris International Inc. | 生活必需品 | 4.43 |
7 | KO | Coca-Cola Co. | 生活必需品 | 4.23 |
8 | PEP | PepsiCo Inc. | 生活必需品 | 3.89 |
9 | CSCO | Cisco Systems Inc. | 情報技術 | 3.68 |
10 | MO | Altria Group Inc. | 生活必需品 | 3.65 |
ご覧の通り、米国を代表する超優良企業ばかりです。
組入比率TOP10銘柄が全体の約52%を占める構成になっています。
セクター比率

高配当株式ETFであるVYMと比較すると、セクターの偏りがあるという印象を受けます。
特に、組入割合セクターTOP3のエネルギー、生活必需品、ヘルスケアで全体の68%を占めています。
直近13年の分配金の推移

直近10年のうち減配となったのは2年だけで、年間配当金は右肩上がりに成長しています。
2022~2024年の直近3年については前年比増配率が5~6%と好成績となっています。
財務健全性が高いのでデフォルトの確率が少ない銘柄に分散投資しつつ、増配も期待できるETFといえます。
過去のトータルリターンを比較
SPYと比較
人気な指数の1つであるS&P500、この指数に連動するETFであるSPYと比較してみましょう。
HDVの設定日である2011年3月~2025年01月の期間で比較します。

2022年のS&P500の下落トレンドの最中でも、HDVは上昇を続けていたのが分かると思います。
財務健全性の高さにより下落に強く、右肩上がりの成長性が十分に見込める点が優秀だと考えています。
VYM、SPYDと比較
米国の高配当ETFとして人気なHDVとSPYDとも比較してみます。
SPYDの設定日が2015年10月であるため、2016年1月~2025年01月のリターンを比較します。

HDVはVYM, SPYDに比べて株価の伸びとしては弱い結果となっています。
配当利回りはVYMとSPYDの間となる傾向があるので、財務健全性・配当利回りの両方をバランスよく求めて投資したい人にオススメです。
まとめ
- HDVは高財務・高配当の銘柄を組み入れるETF
- 経費率が最安水準
- 配当金、株価どちらも長期的に成長が見込める
- セクター比率、銘柄保有割合の偏りが懸念点
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