暗号資産(仮想通貨)交換業大手のFTXの経営破綻騒動についてどう考えるか?暗号資産との距離感についての私見

暗号資産

2017年に起きた仮想通貨バブルは記憶に新しいかもしれません。
人々のその将来性への期待とともに、みるみるうちに価格は上昇してバブル状態となっていました。その後に各国が規制を強める姿勢を見せたことで仮想通貨は投げ売られ、暴落しました。

今月、そんな暗号資産業界を震撼させるニュースがありました。それは、FTXの経営破綻です。

本記事では、この騒動から感じたこと、これからの暗号資産との距離感について私見を述べていこうと思います。

FTXとは?

FTXは2019年に創業された暗号資産取引所の大手で、規模としても暗号資産業界でトップクラスの地位に君臨する企業です。

そんな名の知られた存在だったからこそ、今回の騒動は他の業界からも多くの関心を寄せています。

経営破綻に至った経緯

事の発端は11月初旬にCoinDeskから発表されたレポートでした。
その内容は、暗号取引会社のアラメダ・リサーチの資産のほとんどがFTXが開発した仮想通貨FTTに結びついていることが分かったことでした。

これによってFTXの流動性に不安感が漂いました。さらに、ライバル会社であるバイナンス(Binance)のCEOが約5億3000万ドル相当のFTTを手放す決定したことで、FTTを保有していた人が慌てて引き出したことで価格がみるみるうちに下落していきました。

FTTトークンのチャート (出典:CoinMarketCapより)

さらに、これに伴ってかビットコインやイーサリアムなどの暗号資産も軒並み下落しました。

ビットコインのチャート (出典:CoinMarketCapより)
イーサリアムのチャート (出典:CoinMarketCapより)

それでも暗号資産を保有する理由

私が投資を始めた約1年前から、「暗号資産(仮想通貨)は投資対象ではなく投機対象であり、ギャンブルと変わらないもの」という考えであり、現在もそれは変わっていません。

そんな私は少額ではありますが、いくつかの暗号資産を保有しています。
今回の騒動の煽りを受けて、私が保有する暗号資産,NFTの資産も60%程下落しました

そんな中でも暗号資産を保有する理由は大きく2つあります。

ブロックチェーン技術, Web3, NFT 等についての勉強の一貫

まずは、単なる興味から知ることになります。

ブロックチェーン技術が革新的と言われるのはなぜか?それを実現する仕組みはどんなものか?これらがどう社会を変えていくと言われているのか?といった疑問から座学を始めました。
大学でそれに関する書籍の輪講をしていたこともあり、そのときに大変興味がそそられたのを覚えています。

暗号資産について調べていくとWeb3やNFTなどの難しい単語が目に入ってきます。というのもそれらの構成要素の1つが暗号資産ということらしいのです。

そして、2022年6月に暗号資産取引所の口座開設をして、いくつか買ってみたりNFTに交換してみたりしています。

購入しなくても勉強はできるのでは?という意見については個人的な見解ですが、保有しているからこそ当事者意識が持てて、常にアンテナを張って過ごせるかなと思っています。
実際、株式や投資信託を購入した後になって初めて資産の日々の値動きを体験でき、昔はスルーしていた経済ニュースにも今は興味を持って目を向けることが出来ています。

将来性への期待

あとは、少しばかりの将来性への期待です。

とはいっても今回のような騒動で相場全体に波及しやすいところを見るに暗号資産に対する投資家の信頼は揺らいでおり投資対象としての魅力は落ちたと考えていて、マネーの流入はこれから抑制されるようにも感じます

株価は会社の将来価値を織り込まれ決定するのに対し、暗号資産の価格は需給で決まるためそれに対する将来価値に対する信頼や期待が反映されるもので、後ろ盾はありません
この性質から、長期的に値上がりが見込める資産の一角となることはないという意見にも頷けます。

しかしながら、暗号資産に関する制度の整備や規制も始まっていたり、Web3関連のビジネスに参入を表明したテック企業もありこれから市場が拡大していくことも十分に考えられます。

暗号資産との距離感に関する私見

このような背景を踏まえながらも、私としての暗号資産との距離感は以下のように考えています。

  • 今後も業界の動向は注視していく
  • ある日突然、保有する暗号資産が無価値(評価額0円)になることがあり得ることを想定しておく
  • 保有するとしてもポートフォリオの1割未満にする

特に大事なのは最後のマイルールです。いくら暗号資産のバブルが到来しようとも資産の1割以上を突っ込むことはしないと決めておくことで、その後の大きなボラティリティに苦しむことはなくなります。

最後になりますが、暗号資産の保有に難色を示す方は多いと思います。
まだまだ認知度も低いですし、何なのかよく分からないものにお金を出しているところを見ると疑問に思うのが当たり前ですからね。
暗号資産を保有している私でも家族や友人に勧めたりはしませんし、もし相談されても第一声は「やめといたら?」と助言すると思います。

どこまでいっても「投資は自己責任」の原則は変わりません。
自分の大事なお金を預けられるものなのかは、個人で検討を重ねて判断したら良いと思います。

まとめ

  • 暗号資産取引所大手であるFTXの経営破綻騒動の概要を解説
  • 暗号資産は投資対象ではなく投機対象との認識は変わらない
  • 私が暗号資産を保有する理由は「勉強の一貫」と「将来性への期待
  • 暗号資産は需給で価格が決まるため後ろ盾がないのが事実、投資家それぞれが自分で納得できる距離感を模索していこう

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